この記事はJava EE Advent Calendar 2013の15日目の記事です。JavaアプリケーションサーバでThreadLocal利用時の注意点でした。
これまでThin Server Architecture(TSA)について何回か触れてきました。
ざっくりいうとサーバーサイドでドメインロジックをREST APIでのみ提供し、アプリケーション毎の見栄えに関する処理はクライアント毎に用意してREST APIを叩きましょう。というもの。
いぜんGlassFish勉強会で話したのはクライアントとしてJSFを使うパターンでした。
このとき作ったTodoListアプリのサーバーサイドはそのままでクライアントサイドを昨日学んだばかりのJavaFXで作ってみました。
JSF版はこんなやつでした。
JavaFXで作る場合に、サーバーサイドのコードは不要です。ただし、一部使いたい部分はあります。ドメインオブジェクトやRepositoryなど。ぼくはこのへんをDDDの用語を借りてドメイン層といっています。アプリケーションによらず必要なクラス。これらを別プロジェクトにして、Web用、JavaFX用のウプロジェクトから使うようにします。
- todo-domain ... TodoListのドメイン層
- todo-web ... TodoListのアプリケーション層(Web版)
- todo-fx ... TodoListのアプリケーション層(JavaFX版)
本当はREST APIの実装はtodo-apiプロジェクトにした方が良い気がしましたが、今回はwebに含めました。Repositoryの実装もほんとうは別プロジェクト(todo-infra)にした方が良い気がしましたが、今回はdomainに含めました。この辺はアプリの大きさに合わせて柔軟に選べばいいでしょう。
IntelliJ IDEA 13で開発しました。以下のようなマルチモジュール構成になります。
todo-domainの構成要素はこんな感じ
todo-webの構成要素はこんな感じ
todo-fxの構成要素はこんな感じ
ソースコードはGithubにあげました。
JavaFXの実装に特に工夫はありません。昨日の例のようにService
使って非同期にした方がいいでしょう。
(本当はWeldを使ってCDIでRepositoryをインジェクションするつもりでしたが、複雑になりそうなのでやめました)
また、ぼくのJavaFX力が低くて、TableViewにボタンを埋め込む方法がわからなかったし、セルのチェックボックの値が変わったところでイベントハンドリングする方法もよくわかりませんでした。なのでUpdateとDeleteボタンを上につけてみました。ぐだぐだですね。
Scene Builder上はこんな感じ。
実行するとこんな感じです。
JavaFXから外部のREST APIを叩けるようにするにはRESTサーバー側でCross-Origin Resource Sharing (CORS) の設定が必要です。今回はSpringのサンプルを使いました。 localhostの場合はいらないですがいちおう設定しておきます。
詳細はコード読んでください。
最近TSAが流行ってきているので、複数クライアントを開発する際の参考になればと。